IoT(Internet of Things)がバズワードとして取り上げられるようになって10年ほど経過しようとしています。
しかしながら、日本企業の現状を見てみるとIoTに興味のある企業は多い一方で実際にIoTを導入している企業は少ないと感じています。
とくに中小企業では興味はあるけど、やり方がわからない企業も多いのではないでしょうか?
実際に、福井県が2020年に県内で行った調査では、IoTに関して18%が導入済み、20%が導入を検討、55%が導入予定なしとなっています。
そこでおすすめしているのが身の丈IoTという選択肢です。
身の丈IoTとは、自分たちでセンサーデバイスなどを作って設置する事で、低コストのIoTを実現する事です。
IoTを導入できていない理由は様々あるかと思いますが、私の経験上主な原因として以下の誤解があると思っています。
- ITが導入できないとIoTはできない
- IoTはかなりの費用がかかる
- ITのエキスパートがいないとIoTはできない
なぜ、これらの考えが「誤解」であるかと言えば、身の丈IoTは低コストで気軽に始める事が可能だからです。
自分たちでセンサーデバイスを作るなど、とても無理と思うかもしれませんが、最近ではArduinoやラズベリーパイという1万円以下で素人でも簡単にセンサーなどを作る事が可能なマイクロコントローラと呼ばれるデバイスが登場しています。
グローバルで見れば、中国や東南アジアにおける製造業の現場では、ものづくりに従事する人々はArduinoなどの使い方を勉強し、自分たちで数万円のコストでセンサーデバイスを設置し業務改善ひ必要なデータを集めています。
あつめたデータは、Excelなどで分析しても全く問題ありません。
IoTの目的は、データを収集するシステムを構築する事ではなく、カイゼン活動に必要なデータを集めて分析する事です。それが可能であれば、しっかりとしたITシステムなくとも、パソコン1台でも出来るのです。
もちろん、すでに販売されているセンサーデバイスを購入しても問題ありません。
ただ、購入費用がない、そのまま使うことができないという事情があるのであれば、自分たちでセンサーデバイスを作るという事も、1つの選択肢にあります。
ArduinoやRaspberry Piなどを使ったセンサーの開発方法はインターネット上にたくさん紹介されており、書籍もたくさんでています。
自分たちで努力さえすれば中小企業でもIoTを導入し業務効率は改善可能だという事を知って欲しいと思います。
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